研究課題|形容詞連用修飾の創発性をとらえ修飾関係を予測する構文ネットワーク分析

  • 学術振興基金科学研究費補助金(基盤研究(C)18K00604)
  • 研究代表者|井本 亮(福島大学教育研究院(経済経営学類担当)/地域文化・言語学系)

概要

  • 本研究の目的|構文ネットワークによる分析が形容詞連用修飾の有効な記述モデルであり,コーパスデータに現れる形容詞連用修飾関係の多様なタイプが構文レベルで予測可能であることを実証すること,そして,その具体的な様相を記述的に明らかにすることである。
  • 本研究の対象と手法|「風船が大きくふくらむ/手を大きく振る/意見が大きく異なる/経済に大きく影響する」のような〈形容詞連用形+動詞句〉による形容詞連用修飾関係を研究対象とし,その構文的特性を考察する。分析の手法として〈構文文法における構文ネットワークの枠組み〉を導入し,〈大規模コーパスデータの探索型調査〉によって,産出される修飾関係のタイプを広く観察・記述していく。そして,各形容詞の修飾関係のタイプの分布の様相,動詞語彙の意味クラスから直接予測できるタイプと事象全体に拡張させて予測できるタイプなどに分類しながら,それぞれの成立条件を明らかにする。